経年変化と言う浪漫 rererが手掛ける新シリーズ、セイルクロスが秘める「被らない」個性
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こんにちは。YUENサポートスタッフの長谷川です。
昨今古着ブームがすさまじく、デニムの高騰を見ていると本当に驚きます。
昔、古着屋で安く売られていた年代のモデルが高騰し、ポストヴィンテージなどと言う言葉も生まれていく。こうやって年を取っていくんだなあと感じるばかりです。
デニムってなんであんなに魅力的なんだろうと振り返ると、積み重ねてきた歴史やモデルごとの希少性等ももちろんですが、やはり「素材の経年変化」が最も足る部分だと思います。
私もデニムは一体何本持っているのか分からないくらい所有しているんですが、ブランドや年代、サイズ選び、洗濯の頻度等などによって全く経年変化の違いが変わってきます。
ヒゲやアタリと呼ばれる変化が色濃く出るものもあれば、クリーンにフラットに色落ちするものもある。それは素材の特性に加えて、履き方やケアの仕方によってさらに変化が加わる。いわば持ち主の歴史やストーリーが刻まれていく。それがデニムの何よりの魅力です。
経年変化は特に男性が好きですよね。私も頑丈でガンガン使って経年変化が出るものは何でも好きです。経年変化が出るものと言えば一番に思い浮かぶのはデニムやレザーでしょうか。木工製品やシルバー等も経年変化が楽しめますよね。
経年変化はいろいろな楽しみ方ができます。そういえばうちの娘のランドセルは、祖父母が大層奮発してコードバン(馬のお尻の革)のものを買ってもらっていました。さすがに小学生にコードバンはもったいないんじゃないかなと思ったのですが、最近はランドセルを小学校卒業後も使えるようにリメイクしてくれるサービスもあるとのこと。受け継いでいく楽しさもまた、素材の頑強さと経年変化があってこそですよね。
今回ご紹介したいのはYUENで新たに発売したrererの使用済みヨット帆(セイルクロス)を使用したシリーズです。
素材の頑強さはもちろん、経年変化が楽しめる第3の選択肢としてセイルクロスは自信を持ってお勧めできる仕上がりとなりました。
◆使用済みヨット帆(セイルクロス)とはどんな素材?同じものが無い「被らない」個性

私はヨットに乗ったことはありませんが、ヨット帆(セイルクロス)を使った雑貨ブランドは以前から存在することから、セイルクロスの素材の雰囲気はなんとなく把握していました。
rererで新たにセイルクロスを使用したシリーズを作る、ということを聞き楽しみにしていたのですが、製品化したものを見て、良い意味で期待を裏切られました。
まず、セイルクロスは
・耐久性
・保形性
・軽量性
・防水性
・耐紫外線性
これらの性質を備えている素材です。当たり前ですが破れたら(耐久性)話になりませんし、ヨットの帆が伸びちゃったら(保形性)大変なことになります。軽量性と防水性は言うまでもありませんし、紫外線ですぐボロボロになる(耐紫外線性)生地だとダメですもんね。
単純にめちゃくちゃ丈夫な生地な訳です。質感は非常に硬くバリバリした素材感。普通のナイロン製品には無い質感です。
ただ、rererはアップサイクルブランドであり、今回使用するのは「使用済み」のセイルクロスです。それはとある高校のヨット部で使われていたもの。さぞハードに使われていたことでしょうから、どんな経年変化があるのか楽しみでした。
実際見てみると、バリバリとした硬質な素材感が使い込まれて、スレやアタリ、やわらかくなっている部位もあります。中にはスケルトン状になっている素材もあり、本当に様々な種類があります。
そして、ヨット帆は遠くから見てもヨットを識別できるように、文字やマークなどの意匠を施します。その意匠が製品によっては入り込んでおり、これがまた雰囲気が良く、良い意味の個体差や1点もの感を生み出します。
さらにrererでは、セイルクロス本来の色である白に加えて染色もしています。染色をするとスレやアタリによって染色ムラが出て、今まで使ってきたセイルクロスのストーリーが浮かび上がってくるかのように面白い色の出方をしてくれます。
もともとが「使用済み」の為、経年変化があるものをさらに染色し、経年変化を浮かび上がらせるわけです。そこからさらに使い込むと、、一体どうなるのか。
今回オーダーしたカラーは経年変化が楽しめるベージュやブラック。使い込んでいくうちにさらに表情を変えていくであろうセイルクロスシリーズはエイジング好きにはたまらないシリーズとなっています。
◆経年変化を楽しみたいからこそ、毎日使いたくなるアイテムを

今回リリースするセイルクロスシリーズは経年変化をより楽しんでいただけそうな、毎日使うようなアイテムばかり。
日々、いろいろな買い物を重ねていく中で振り返ってみると5年、10年、それ以上も使い続けているものはたくさんあります。
毎日のように「当たり前」に存在してくれる、いわば相棒のような存在です。
そうやって自分の中で「相棒」のように生き残っているものたちは、使い古しても、頑丈でツールとして信頼度が高く、かつ面白い経年変化を見せてくれるもの。
セイルクロスシリーズはそんな相棒になってくれそうな予感をさせるシリーズです。
ぜひご覧になってみてください。