インドのパワーをもらえるアップサイクルブランドPROJECT1000②

インドのパワーをもらえるアップサイクルブランドPROJECT1000②

こんにちは。YUENサポートスタッフの長谷川です。

昨今、空前の編み物ブームが訪れているのをご存じですか?


事の発端はK-POPアイドルがSNSで発信したことで、Z世代の若者たちに浸透し、手芸店は大忙し。毛糸の売り上げもすさまじいようです。


「まさか令和の世に編み物が、、」


という風に、さも意外性があるような報道がされておりますが、個人的にはブームになることは何となく分かる気がします。


芸能人がやってるだけでは流行ることはあっても大流行には発展しません。

編み物というものに何かしら時代に求められている点、若者たちが潜在的に求めていた点にフィットしたんじゃないかなと思います。


ブームになった主な要因として、K-POPアイドルがSNSで発信したこと以外に


・手軽さと始めるハードルの低さ

・自己表現として適している


などと言われているのですが、長谷川はそれだけじゃないように感じています。


現代では「いつでもどこでもおなじものを買える」時代になりました。ユニクロのエアリズムが欲しいと思えばすぐにネットで購入し、数日後自宅に到着します。


その商品には個体差など当然なく、同じスペックで均一のクオリティのものが手に入る。

これはもはや当たり前のことなんですが、当たり前になりすぎてありがたみも何もなくなっているのも事実です。


工業製品において均一のクオリティを保ち続けることはとても大変で、当たり前に均一なクオリティのものを購入できるようになった背景には様々な努力があります。

その当たり前だけど当たり前ではないことに、贅沢ではあるが多くの人は飽きてしまっている、というのはあるんじゃないかなと思います。


誰でも同じようなものを持っていて、完成度高くきっちりと作られている。その中で編み物のようなハンドクラフト感が強いものは非常に新鮮に映ります。


編み物は同じ素材を使ったとしても編み手によって大きく変わります。そういったオリジナリティが今の若い世代には新鮮に映るのではないかと思います。


また、現代はタイパ、コスパにこだわりすぎる時代です。デジタルな情報にまみれ、常に効率よくパフォーマンスを意識して行動することがよしとされています。一方で編み物のように何か一つの事に没頭してパフォーマンスも何も考えずに黙々と作業するということは非常に対照的ですよね。


そこから生まれる愛着や、一つの事に集中して過ぎていく時間もまた、今の世代には新鮮に映るんではないかなと思います。

そんな魅力が詰まった編み物ですが、先日ご紹介したインド発のアップサイクルブランド「PROJECT1000」も編み物です。


https://yuenstore.jp/blogs/article/yuen-project1000_staffblog0828


前回のブログでは、PROJECT1000というアップサイクルブランドが生まれた経緯やきっかけをご紹介させていただきました。


今回はブランドストーリーだけでなく、作品のストーリーもご紹介していければと思っています。


◆アップサイクルや雇用創出だけではない編み物の魅力と多様な編み方


PROJECT1000の作品はカットソー工場の端材を原料とした編み物です。インド農村部の女性たちにトレーニングプログラムを受けてもらい、編み手として雇用を創出します。


PROJECT1000の作品は主に3つの編み方を駆使して作り上げられます。


・インドの伝統工法である木製編み機を用いた「平編み」

・かぎ針を使った「かぎ針編み」

・原料を結んで編み込んでいく「マクラメ編み」


です。


インドの伝統工法である木製編み機を用いた「平編み」は、非常にシンプルな製法で、木枠のような編み機で素材を交差させていきながら組織を作っていきます。

この製法は伸縮性に富み、インド製品らしい大柄な柄物も作りやすい一方で木枠の形に沿ったものしかできない為、四角の形しか作れません。


平編みを用いた代表アイテムはPROJECT1000のshoulderbagやpurseなどがあります。

木枠で交差させていく編み方なので平面的な作品となります。

https://yuenstore.jp/products/74895340

https://yuenstore.jp/products/90145018


また人気アイテムであるphone caseやhand toteは平編みとかぎ針編みの合わせ技です。

平編みで大きな面を作り、まち部分をかぎ針で編みつなげていく。平編みだけではこういった立体的な作品は作ることができないんですが、かぎ針を応用することによってまちのあるバッグを作り上げています。

https://yuenstore.jp/products/90147768

https://yuenstore.jp/products/74895905


最後にマクラメ編みはbottle caseが代表的です。

https://yuenstore.jp/products/90147507

結んで編み込むことにより、複雑な編み目となり柄の出かたが非常に面白い。また平編みやかぎ針編みと比較して、結ぶ段階でテンションがかかっているため、伸縮性は控えめで厚みや重量感もあり、非常にしっかりした仕上がりとなります。


phone caseとbottle caseは同じ素材で展開しているものが多いのですが、編み方が平編みとマクラメ編みで違いがあることにより、柄物の印象が全く変わります。同じ素材を使っても編み方によって全く表情が変わることもまた、編み物の大きな魅力ですよね。


◆PROJECT1000の魅力であり、難しいポイントでもある配色


編み物は素材の配色で全く違うものに変化します。PROJECT1000の配色はYUENが指定してオーダーさせていただくこともあるのですが、基本的には現地の方々にお任せでやってもらう場合が多いんです。


それはただ我々が楽したいというわけではもちろんありません。その方がいいからです。


インドの方々のカラーセンスは非常に独特で、日本人には無い感性を持っています。

とにかく極彩色を好み、日本人が好むアースカラーやナチュラルカラーはあまり好みません。


宗教的な側面の影響もあり、インドでは色に対して様々な意味も持っています。インドで有名なお祭り「ホーリー祭」では極彩色の色水や色粉を塗りあったり掛け合ったり。ホーリー祭の日は街が極彩色で染まります。


インドの伝統衣装のサリーもめちゃくちゃ派手ですよね。

とにかくインドは色が溢れる国なんです。


そんな色彩溢れるインドのカラーセンスは活かさないわけにはいきません。


そしてもう一つのポイントは

「廃材だから使いたい色がいつでもたくさんそろっているわけではない」

ということです。


その時その時にある材料をうまく配色する。これがとても難しい。


例えば過去、とても好評で売れた配色の作品はたくさんあります。ただそれは廃材利用である限り、完璧に再現することはできません。廃材なので。

もちろん似せて作ることは場合によっては出来るんですが、例えば赤でもいろんな赤がありますよね。全く同じ赤のTシャツを作り続けるなんてことはあまりない訳です。同じ赤の廃材だとしてもやはり色が違う。


そういった廃材の変化に応じて、臨機応変にカラーセンスを発揮するインドの方々のスキルは活かさないわけにはいかない!ということでお任せの企画が多くなってくる、ということです。


そんなパワフルなインドの魅力詰まったPROJECT1000の商品はコチラ


https://yuenstore.jp/collections/project1000

 

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